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利尻昆布ラーメン物語

第一章「美味しいのに子供でも安心して食べられるラーメンが作れないか」

 これが私たちの出発点でした。「美味しさ」と「安全さ」を両立させることは至難の技です。どんなスープも化調(化学調味料)を入れるとそれなりに美味しくなってしまうのが、悔しくて悔しくて。それでも私たちは、化調を使わずに、力強く美味しいスープを作ることにこだわりました。 敵を倒すには敵のことを知らなくてはいけません。化調を勉強したところ、私たちは、その組成が昆布にふく白い粉と同じである点に注目しました。 ダシの王は昆布で、昆布の王は利尻昆布です。すなわち、利尻昆布は「ダシの王の中の王」ということになります。

 ところが、利尻昆布は超高級品。高級料亭でなければなかなか使えない代物です。そこで私たちは北海道の北の果てにある利尻島に飛びました。昆布留学です。私たちは利尻島で、昆布の基本を学びました。島の人たちの協力を得て、仕入先も確保できました。

 ところが、、昆布だけでは味が上品過ぎで、どうも力強い味にならないのです。すでに研究を始めてから半年が経過していました。資金も徐々に底をついてきます。そこで私たちは、様々な食材からダシを抽出し、昆布ダシとのブレンドを繰り返しました。これまでにどれだけのスープを捨て続けたでしょう。そして、私たちはついに究極のブレンドに到達しました。企業秘密なので詳しくは語れないのですが、私たちは、特殊な熟成肉のダシと利尻昆布ダシが合わさると、別次元の味に変化することを発見しました。

 ところが、、、これでスープが完成したと喜んだのは束の間。原価計算したら一杯の売価が三千円近くになってしまいました。「何とか原価を抑えられないか」私たちは走り回りました。そしてついに、同じ原料、同じ味で一杯千円以内に抑えることに成功しました。 しかし、ラーメンはスープだけではありません。麺、油、醤油、塩ダレ、叉焼、卵、薬味・・・気の遠くなるような試行錯誤を繰り返し、ようやくたどり着いたのが、今日提供するラーメンです。 完成したスープの材料は、利尻昆布、魚介系六種、動物系八種、野菜五種。利尻昆布も一晩かけて水でダシを取りますし、それ以外の材料も丁寧にダシを取ります。毎日仕込むのは大変な作業ですが、お客様の笑顔が見たくて、私たちは、このラーメンを提供する決心をしました。

 ところが、、、、せっかく無化調のラーメンにこだわっても、ちまたで買える割り箸は、漂白剤と防腐剤にまみれたものばかり。これでは無化調の意味はありません。そこで、箸にもこだわりました。奈良県吉野産のヒノキの割り箸です。漂白剤や保存料を使っていない安全で香りの良い割り箸で召し上がって下さい。楽しんでくだされば幸いに存じます。 私たちはこれからも初心を大切にし、より美味しくて安全なラーメンを作れるよう、努力を積み上げていく所存です。


第二章「家でも、店で食べるのと同じラーメンが食べられないか」

 ようやく店が軌道に乗ったと思った頃、新型コロナウィルスの流行で、売り上げは大きく落ち込み、店の存続が危ぶまれる事態に至りました。そうしたら、常連さんたちから「家を出られないから、くろおびラーメンを宅配して欲しい」という要望が多く寄せられました。
 「そうだ! 家でも、店で食べるのと同じラーメンが食べられないだろうか?」
 こうして私たちの「利尻昆布ラーメン物語・第二章」が始まったのです。

 ところが、私たちは化学調味料不使用にこだわってラーメンを作ってきたのに、「宅配」だからといって保存料を使うわけにはいきません。そこで、私たちは、多少期間は短いですが「賞味期限三日間」「消費期限五日間」を目指してサンプルを作成することになりました。

 ところが、、衛生面には充分に注意してサンプルを作ったにもかかわらず、食品分析センターの分析の結果、二日目に基準値を超えてしまったのです。「消費期限一日間」では宅配にできません。そこで、製造手順を変更し、常温での作業時間を短縮したうえで、出荷前に再度加熱処理することで、消費期限を延長できないか試みました。何度も試行錯誤を加えた結果、余裕をもって「消費期限五日間」を設定できるようになりました。

 ところが、、、ラーメンを宅配するには飲食店営業の許認可ではできないことが分かりました。「出前ができるんだから宅配もできる」と思っていたのは違っていたのです。チャーシューを入れるなら、食肉製品製造業という、とても高いハードルをクリアした食品工場が必要でした。諦めかけましたが、念のため「メンマとチャーシューを一緒にパックしたら『惣菜』になりませんかね」と保健所に聞いてみたところ、「それなら『惣菜』になります」とのこと。惣菜製造業という比較的簡易な許認可で大丈夫になったのです。頓智で道は開けました。

 ところが、、、、製造日から五日間保存したサンプルを試食していたとき、「何か味が違う」と気づきました。明らかにいつもの味と違うのです。やっぱり宅配で日が経ったら店と同じ味にはならないのかと皆で肩を落としました。しかし一人がつぶやきます。「いや待てよ。もしかして、いつものより美味しくなってないか?」と。念のため、新規で作ったラーメンと、五日間経過したラーメンを同時に食べ比べてみたところ、何と!五日目のラーメンはより深みのある味わいに変化していました。「二日目のカレー」現象が起きていたのです。

 でも、、、、、「同じ」でないものを「同じ」として提供することは嘘になります。皆様には大変申し訳ないのですが、店と同じものは提供できません。

 そのようなわけで、店で提供するラーメンとは違う味に「進化?」した宅配ラーメンは「熟成くろおびラーメン」と名付けることになりました。店でお召し上がりいただく「くろおびラーメン」とはまた違う美味しさのある「熟成くろおびラーメン」をご自宅で味わって頂けたら幸いです。

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